何もしない

最近、私と同じ様に統合医療を行っている先生方とご飯を食べました。正確には私は呑みながら、他の方は呑まずに。

私の「これからどういう医療をしたいですか?」という問いに「何もしない。」と答えられた先生がいました。

何もしないが何を意味するのか?本当に何もしないのか、何もしていない様で何かをしているのか。人が生きている限り、何もしないという事はない。息はしている。脳も活動をしている。「そこにいるだけで癒される」と言われる様な人がいる、その人は何もしていないのに何かをしている。

そもそも人が他人を治そうとする事自体、おこがましいのかもしれない。そうすると医療に何ができるか?

他人が治せないなら病気を治す事は自分でするしかない。原因が何か?原因は一つなのか、いくつもあるのか?状況をよくする為にどれくらい時間がかかるのか?そもそも原因を見つけるのにどれくらい時間がかかるか?

ある程度時間稼ぎをする事は現在の医療が得意とする事である。時間を稼いでいる間に原因を見つけて、その影響を除く方法を考える手助けをする事。これが医療としてできる事ではないだろうか?

それを「何もしない」様に見せながらしてしまう事。これができたら「何もし内科」の出来上がり。

木偶の坊と呼ばれる医者になりたい。